2010年5月に、殺人事件など凶悪事件についての時効制度が廃止されました。
それまでは殺人事件の時効は15年だったのですが、段階的にまずは、2005年に25年となり、2010年にとうとう撤廃されました。
今回の相棒9#4はちょうど2010年11月に放映され視聴率は20%を超えたのです。
まさに当時、ホットな時効撤廃に関するストーリーだったのです。
海外に逃亡していた犯人が、15年前に殺人を犯しており、海外に逃亡していたのです。
そして日本の時効制度が変わったことを知らずにあることが目的で帰国したのです。
また時効制度の撤廃に加え、もう一つ大きな鍵となったのが「証拠品の返却」です。
事件の証拠品は、犯人が逮捕、起訴された段階で遺族に返還されます。未解決の場合は時効と同時に家族に返却されてましたが、時効制度がなくなったら、証拠品はどうなるのでしょうか?
そこが今回の事件の大きなキーになります。
まずはあらすじ(ネタバレあり)です。
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Season9第4話「過渡期」あらすじ(ネタバレあり)
冒頭、ホテルから男性(立松雄吾)が転落死し、所轄署は煙草を吸おうとしてバランスを崩した事故死だと所轄の入谷署は断定する。
一方、参事官に時効廃止に伴い鑑識課の倉庫の整理を押しつけられた右京(水谷豊)と尊(及川光博)だが、そこへ米沢(六角精児)が今回の事件を持ち込む。
転落死した男性の祖母が、15年前に起きた未解決の殺人事件の被害者だと言うことがわかり、右京は男性の転落死にも疑問を持つ。
被害者・立松は3日前に帰国したばかり、事件現場のホテルに連泊していた。
右京は禁煙なのに、なぜこのホテルではないといけなかったのか?
そして遺体の写真を見た右京は、立松の指に指輪の跡を発見。
しかし、米沢によれば所持品に指輪はない。
また、携帯電話の履歴から立松が「てっちゃん」という人物に電話をかけていたことが判明。
被害者の祖母は15年前に窃盗に会い殺害される
立松の祖母は15年前に殺害されており、時効の撤廃がなければ2、3日後には時効が成立していた。
海外にいた立松は時効撤廃を知らずに、時効に合わせて帰国した可能性がある。
15年前の事件の詳細を調べる右京と神戸。
被害者は立松の祖母・立松スミ。
貴金属類が盗まれていた。
立松スミは殺害当日、町内会の旅行に出ていたが旅先で喧嘩した為に早めに家に戻ったがための悲劇だった。
犯人はスミの不在を見越して犯行に及んだ可能性があったのだ。
第一発見者は上田庄之助老人。
彼は旅先で立松スミと喧嘩した当人だった。
夜12時ごろ謝罪しようとスミ宅の様子を覗いに出たところ、反応が無かったので屋内に入った所、死体を発見した。
床下収納にあった506万円は手付かずだった。
さらに被害者宅の電話が話し中だったことに注目する右京。
不思議なことに床下収納にあった506万円は手つかずで残されていた。
右京と神戸は、入谷署で未だに事件を捜査しているという警務係の猪瀬係長(螢雪次朗)に話を聞きにく。
しかし、立松の写真を見せるものの知らないと答える猪瀬。
猪瀬係長は嘘をついていた。
翌日、特命係を訪ねて来た猪瀬は、転落前日に立松がやって来たことを明かす。
なぜ立松と会ったことを隠したのか問い詰める右京。
猪瀬は、「鑑識課の丸山係長に口止めされていた。」と伝えた。
丸山は、何度も警視総鑑賞をもらう優秀な刑事だった。
「今も捜査し続けるのは何故か?」問う神戸。
あの事件でデカの仕事も家族も失ってしまった。今では残されたのは意地だけだ」と答える猪瀬。
翌朝、丸山の懲罰資料を入手した神戸。
丸山は2度証拠品の紛失で処分を受けていた。
てっちゃんに5万円借り、担保として指輪を預かっていた
携帯の着信履歴にあった「てっちゃん」の正体が細野哲臣と判明。
細野は、立松の転落現場付近で見かけた不審な男だった。
米沢の調査により階段の手すりの傷が銀製品によるものと分かる。
立松の無くなった指輪ではないか?疑う右京達。
細野に事情をきく。細野によれば立松に現金5万を貸し付けており、その返済を求めて現場に行っただけだと言う。
立松は当座の生活費だけを借りた。
右京は細野宅で立松の指輪を発見する。貸したお金の担保で預かったといった。
時効後の遺品の返還は「還付請求」が必要
警察署の前で上田老人と出会う右京。
上田老人は立松スミの遺品を受け取りたいと神戸に語る。
これまでは時効が成立した後に遺品は返還されていた。
時効が撤廃されて以降は遺族の請求により遺品が返還される(還付請求)ことになる。
立松が、当座の生活費のみを借りたのは祖母・スミの遺品である506万円をあてにしてのことと判明した。
ところが、実際には立松スミの証拠品・506万円は十数万円程度しか残されていなかった。
そのことを右京たちに知られた丸山は「見逃してくれ」と頭を下げる。
506万円を着服していた猪瀬、知られることを恐れて殺す
ホテルの非常階段に犯人を呼び出す右京たち。
そこへ現われたのは猪瀬。
猪瀬は立松スミの506万円を着服していた。
その発覚を恐れ立松を殺害したのだった。
ところが、ホテルの非常階段から立松を突き落とす際に警視総監賞で貰った銀の腕時計で傷をつけてしまう。
結局、この傷が決め手となり猪瀬は罪を認める。
お金を返してほしいと立松から言われたいた。還付請求すれば返してもらえることを立松は知っていた。
丸山係長は証拠品の紛失発覚を怖れ隠蔽に動いており、殺人とは関係なかった。
次にミスがあれば辞表を出すように言われていた。
「いつから私に疑いを?」猪瀬が右京に質問した。
「立松から還付請求を受けたことを隠していた」右京がこたえる。
15年前のスミ殺害犯は孫の立松だった
15年前の立松スミ殺害犯は立松だった。
てっちゃん宅で発見した指輪、それは15年前に立松スミ宅から盗み出された品だったのだ。
だが、右京は猪瀬が立松を犯人だと知ったうえで復讐のため殺害したと指摘する。
猪瀬が立松こそが犯人だと気付いた理由―――それは立松が「通報したとき警察がもっと早く到着していれば婆ちゃんは助かったのに」と口にしたことだった。
早くかけつければすぐにいいのに。被害者が通報したときにきていれば。
立松は、自分の肉親を殺し、貴金属を奪い、海外へ逃亡したのだった。
「そんなやつにデカの仕事を奪われ、家族を奪われた。絶対に許せなかった。」殺した動機を打ち明ける。
時効は撤廃され、時間はじっくりあった。お金に手を出した段階で猪瀬はデカではなかった。
右京は、猪瀬に
「あなたは15年間追い続けた犯人を殺したのです。それがあなたが殺した理由です。」
資料整理に戻る右京と神戸
「警察官の仕事に雑用はありません。
時効が撤廃され、今後は未解決事件が激増する筈です。
捜査の為に証拠品を整理しておかなければなりません。
倉庫を整理することも立派な仕事です」
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登場人物・ゲスト
相棒のレギュラーメンバーにつきましては、下記の記事で登場人物を詳しく紹介してますので是非ご覧ください。
今回のメインゲストは2名です。
星川智明役 螢雪次朗(ほたるゆきじろう)
丸山渡役で新井康弘(あらいやすひろ)
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まとめ・感想
時効の撤廃が2010年だったのですね。あれから10年経過しました。被害者遺族からすれば必ず犯人は捕まえてほしいですよね。
未解決事件をどれだけ解決していけるのか。時間はたっぷりありますが、捜査する刑事は十分にいるのでしょうか。。。右京さんのようなどんどん事件を解決してしまう刑事ってどれだけいるのかな。。。
証拠品の返却も還付請求が必要なんて初めて知りました。
警視庁にはどれだけの証拠品や資料が保存されているのかしらね。
警察内って金庫とかあるのですかね?
拳銃は厳重に管理されている部屋はあるだろうけど、証拠品は甘いのかもね。現金があれば人間だから魔がさすこともあるかもね。。複雑だわね。
現金は銀行が預かればいいと思います!
証拠品だからね。。。でもキャシュレスの世の中になっていけば泥棒って少し減るのかしらね。
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